シザーケースのダッカールストラップ
2019/02/04
シザーケース-WW-のダッカールストラップの製作風景
ダッカールストラップは
まっすぐにカットしただけと思われがちですが
じつは結構な手間暇をかけて製作しています。
手順
1)2枚の革を接着剤で張り合わせて綺麗に切りそろえます。
※この時、まっすぐに張り合わせてしまうとシザーケース本体に沿うように曲がらないため
本体に合わせて少し曲げながら接着します。
2)張り合わせた状態です。
直線ではなく少し湾曲しているのお分かりいただけると思います。
この時点では張り合わせただけなのでカットした断面の角(コバ)が立っています。
(このままでも問題はありませんが綺麗に仕立てるためには角(コバ)処理をする必要があります)
3)エッジャーという角を削り落とす工具を使って手作業で角を落としていきます。
よく手入れされた工具を使うと写真のように綺麗に側面を削り落とすことが出来ます。
この工程により角の当たりがなくなり滑らかな仕上がりになります。
4)断面をより自然な仕上がりにするため丁寧にヤスリがけします。
5)ヤスリがけが終われば専用の薬剤を塗布して断面を磨いていきます。
この工程をすることにより断面が強くなり毛ば立ってくるのを抑えることが出来ます。
BLINKではこの後、さらに透明の仕上げ剤を塗布して断面を補強しています。
6)これらの工程を経てようやくダッカールストラップの完成です。
写真では伝わりにくいと思いますが
最初の写真と比べると断面が滑らかで光沢のある仕上がりになってるのが
わかっていただけると思います。
そして、接着剤で張り合わせるだけでは剥がれてしまう可能性があるので
ミシンで縫い合わせています。
このように、ダッカールストラップをつくるだけでも
たくさんの工程が必要になります。
この記事を読んでより愛着を持ってシザーケースを大切にお使いいただければ嬉しいです。
BLINK LEATHER WORKS 田中