ベジタブルタンニンなめしとは? ヌメ革の魅力と革ができるまでのお話

タンニン槽に浸された革のベジタブルタンニンなめしの様子
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ベジタブルタンニンなめしとは? ヌメ革の魅力と革ができるまでのお話

最近「ベジタブルタンニンなめし」という言葉を耳にする機会が増えていませんか?
革好きの方なら「ヌメ革」という言葉の方が馴染みがあるかもしれませんね。

実は、
ベジタブルタンニン鞣し革
ベジタン
植物タンニン鞣し革
ヌメ革
これらはすべて同じ種類の革を指しており、それぞれ呼び方が異なるだけでどれも正解なのです。

ベジタブルタンニンなめしとは?

この革は、植物の渋(しぶ)を使い、タンニン槽と呼ばれる大きな水槽の中に動物の皮(主に牛)をじっくりと浸けて鞣す(なめす)という方法でつくられます。

鞣し(なめし)」とは、皮膚を腐敗しないよう加工し、柔らかくしなやかな「革」へと変える工程のことを指します。

タンニン槽に浸けられた革の様子

タンニンの成分には「ケブラチョ」「ミモザ」「チェスナット」といった植物の樹皮が用いられ、革の仕上がりに合わせて成分の濃度や配合が調整されます。

仕上がりを左右するのは「時間」と「手間」

このベジタブルタンニンなめしは、数週間から半年以上もの時間をかけてじっくりと行われます。
この期間やタンニンの「レシピ」によって、革の風合いや色、手触りが大きく変わるのです。

ゆっくりと時間をかけて鞣された革は、自然な風合い独特のハリ・コシを持ち、本革ならではの美しさと耐久性を備えています。

ベジタブルタンニンなめしで仕上がったヌメ革の風合い

なぜ本革製品は高価なのか

今ご紹介したのは、製革の工程のごく一部にすぎません。
実際には、もっとたくさんの工程と時間が費やされています。

そのため、本革製品が高価に感じられるのは当然ともいえるのです。
でも、それは「高いから」ではなく、「それだけの価値があるから」。

革への敬意と愛着を込めて

私たちBLINK SCISSORS CASEでは、革が届くたびにこの工程を思い出し、一点一点に心を込めてシザーケースを仕立てています。

それは単なる製品ではなく、職人の想いと素材の美しさが融合した道具
皆さまの日々のサロンワークに寄り添う「相棒」のような存在となれれば嬉しいです。

BLINK SCISSORS CASE 田中

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