美しい調和。

2019/07/28

新元号が発表されて、間も無く「令和」に変わり、聞き慣れない響きに違和感を感じていましたが僕の中ではようやく馴染んできました。

何か新しいことを始める時、見たことのないモノや言葉に触れた時、初めは違和感を覚えていても、想いや意味を知ってスッと身体に入ってくることがあります。

英語では令和を「Beautiful Harmony」＝《美しい調和》と訳されていることを知り、一気に「令和」という響きが好きになりました。

《美しい調和》色々が入り混じり乱れてしまった現在、シンプルに考えたり生きることが改めて求められる時代になってきている気がします。
最近、企業の不正が問題になったり、隠ぺいや改ざんが発覚したり。。そんなニュースばかり耳にするけど、どれも「美しい調和」が取れていないことがきっかけでは？と感じています。

商売では近江商人の「三方よし」という言葉があるように、みんなが良い関係を築けなければやがて商売は立ち行かなくなってしまうわけで、自分だけよければいいなんて考えではこの先、顧客から支持されることは難しい。
だって世の中に同じようなモノやサービスは有り余るほどあるんだから。。どうせならつくり手の想いや姿勢を聴き、どこでどのように作られたものなのかを知り納得して買いたい。日々、愛用するものならなおさらのコト。
そんな事を考えながら最近は、僕たち自身《BLINK LEATHER WORKS》の在り方を改めて考えています。

振り返ってみるとBLINKがシザーケースづくりを始めたきっかけは、自分自身が美容師として本当に使いたいと思えるシザーケースが無かったから。決して美容師が嫌いになり革職人になりたくって始めてたわけじゃない。でも、色々と追求するうちに革職人としての技術も、製作の機械なんかも色々と必要になって来るわけで気付けばどこの革工房よりも機械が増え、そこそこの規模のメーカーと同じくらいの設備が揃っている。
他を意識したり競っているのではなく「作りたいものを追求」してきたら自然とそうなっただけで、僕たちは革職人という意識は未だにあまりない。(もちろん納得のいく製品を提供したいと思っています。)

今でも美容師として髪を切ることを大切にしているし、その時は必ずBLINKのシザーケースを身に着けて使い心地を確かめる。そこで使い易さを実感したり、顧客の方からいただいた意見を客観的に判断したりもしています。現在は、シザーケース製作がメインになっているけど、僕たちにとってシザーケースを作ることも美容師として髪を切ることも生活の一部で、それが少しづつ自然に表現できるようになって来たことがとても嬉しくもあります。

自分の好きなことや、表現したいことが周りから支持されて自然と仕事になる。その想いや姿勢に共感して仲間(ファンやスタッフ)が増えていく。そんな会社がこれからはどんどん成長していくのだと実感しています。モノやコトが無理なく、美しく調和する。そんな風潮が令和と共に加速している気がしています。

ますます自分たちの好きを追求して、BLINKらしいシザーケースやサロンワークに役立つツールを提供していきたいし、ものごとに対して常に正直でありたいです。